結局、コーチを選ぶ決め手って?

コーチング単価、頻度、コーチの資格… あれこれ比較して体験セッションもしてみたけれど、結局何を決め手にしたらいいのかわからない。そんな声もたまに頂きます。(単価頻度については別コラムで触れているので、よかったら参考にしてみてください)

そこまで比較検討しても決められないのであれば、私はシンプルに、「生き様を尊敬できる人」に決めるのがいいと思います。

コーチングにおいてセッションの相性を左右する重要な要素は、実はコーチのスキル(Doing)よりも、コーチの在り方(Being)だと感じています。コーチはただコーチング技術を駆使して質問を投げかけてくる人ではなく、彼/彼女の全身全霊をかけてぶつかってくる人です。その”全身全霊”には、その人のこれまでの人生や学び、持っている資質や多面性など、一言で言うと「生き様」が影響するんです。

例えば、自分と似たような境遇を経た人や自分よりちょっと先をいく5歳前後年上の方を選ぶというのは、Beingが共鳴しやすいという意味では断然ありだと思います。ですが、逆に自分にはないBeingを持っていると感じた人にあえて依頼するのもまた面白いはず。

ちなみに、よくある間違いが「コーチに何か教えてもらおう」として、自分が知りたい知識を持っていそうなコーチを選ぼうとするケース。(例:転職活動を目前にしているので、人事経験があるコーチを選んでセッション中に面接対策をしたいと希望される、等)

一つ明確にお伝えしなくてはならないのは、コーチング中はコーチが何かの知識を伝授したり指示をすることはありません。あくまでも話の焦点は皆さんの心の中を探求し、気づきを積み上げていく時間です。もちろん人間同士の会話ですから、コーチ個人の体験談やアドバイスを問われることもあります。その場合は、コーチングを一時中断して、「これはコーチングではありませんが」という前置きの元にお話しするくらい、しっかりとした線引きをします。

上記の点を踏まえた上で、ぜひ最後はピンとくる人を選んでみてください。そしてコーチを選んだ後は、セッションはコーチとクライアントの二人で作り上げていく共同作業だということを胸に刻んで、全力でセッションに臨んでみましょう。そうすれば、きっとその出会いは素晴らしいものになりますよ。